作成日:2014/6/17

ワールドカップの話題が続き恐縮ですが、フリーキックの際に主審が使用するスプレーが話題になっています。このスプレー、正式にはバニシングスプレー(Vanishing Spray)といい、芝生の上にこのスプレーを吹き付けると鮮やかな白線が引かれますが、数分で跡形もなく消えてしまいます。

サッカーではフリーキックの際に、守備側の選手が壁を作る場合には、ボールから10ヤード(9.15m)以上離れなければならないルールがありますが、これがゴール前だと、何とか近づこうとする守備側の選手と審判との間でのせめぎ合いで試合が止まってしまうケースが度々見られました(その攻防も見応えがあると感じる人もいるようですが)。しかし、このスプレーを使用することで壁の位置が明確になり、試合進行がスムーズになると考えられています。

その成分ですが、水がおよそ80%を占め、噴射剤であるブタンガスが20%以下、界面活性剤が1%以下、等からなっており、選手や芝への影響は皆無だということです。

元々は南米で2000年くらいから使用されていたようですが、代表レベルでは2011年のコパアメリカではじめて使用され、ワールドカップでは今回のブラジル大会から正式に採用されたようです。ちなみに、英語版のWikipediaには最初の使用者として西村さんの名前が記載されています。

日本ではまだ流通していないようですが、USのアマゾンにはありました。1缶およそ15ドルだそうです。(http://www.amazon.com/にて、” Vanishing Spray”で検索してください)

このスプレー、もしかしたら他にも使い道がありそうな気がします。また、数分ではなく30分とか1時間くらい線が残るようにすれば、イベント等でのテンポラリーなマーキングとして使用できそうだと思います。