2015/08/28
最近は様々な局面でプレゼンテーションを行う機会が増えてきています。しかし、プレゼンテーションによる発表が得意という方は意外と少ないように感じます。(もちろん、自己評価と他者評価では回答が変わってきますが)
プレゼンテーションを行う際に、皆さんはどこに重点を置いて準備するでしょうか。自分の伝えたいことでしょうか、自分の主張を裏付けるデータの収集でしょうか、あるいはビジュアル的な効果でしょうか。
もちろん、以上のことに注意することは重要ですが、意外と見落とされているのが、聴衆のことです。聴衆のことを理解することは、聴衆にメッセージを届ける際に有効です。今回は、プレゼンテーションを行う際の留意すべき事項について確認します。
1.聴衆の人数はどのくらいでしょうか?出欠は確認していますか?
皆さんのプレゼンテーションをどのくらいの人が見聞きするのでしょうか。聴衆の人数によって皆さんのプレゼンテーションの形式や必要な器材に影響します。
また、欠席者についても確認することが必要です。欠席者であってもプレゼンテーションに対するステークホルダーであることに変わりありません。フォローアップすることを忘れないでください。
2.聴衆の方々は組織等でどのような役割を担っていますか?
聴衆の方々の組織における役職や責任範囲が分かれば、皆さんのプレゼンテーションに対して関心を持ってもらう助けになります。聴衆にとってなぜ皆さんのメッセージが重要なのか、どうすれば聴衆の方々の仕事や活動が効率的になるか、聴衆の立場で考えてみて下さい。そして、プレゼンテーションの際にこうした内容を強調してみましょう。
3.聴衆は既に何が分かっていて、何を知る必要がありますか。
はっきりとした説明でなくても構いませんが、聴衆がプレゼンテーションの内容を理解するために、背景となる十分な情報を提供する必要があります。
4.聴衆が事前に思い込んでいることはありませんか?その思い込みは正しいでしょうか、正しくないでしょうか。
聴衆が思い込んでいることを事前に予測することで、プレゼンテーションのコンテンツをどのように提示するか最善の選択ができるようになります。訂正すべき誤解があれば、なるべく穏やかに訂正するようにしましょう。例えば、新しい仕組みを提案する際に、もし聴衆がその仕組みを理解して運用するのに多大な時間と労力が必要だと考えている場合、トレーニング実施や特別な技術サポートによって、容易に知識移転することが可能となることを明確に説明しましょう。
5.聴衆はプレゼンターである皆さんのことをどのくらい知っていますか?
皆さんが聴衆の方々とまだ密接な関係が築けていない場合、早い段階で関係を確立する必要があります。例えば、皆さん自身の過去の同様の取組に関して興味深い話をすることで、聴衆の心を開かせることができるかもしれません。こうした方法で、聴衆が抱える不安を取り除くことを行うべきでしょう。
6.聴衆の間で目標設定について対立がありませんか?
もしそうならば、正直にそのことを認めた上で、対立を解消するため、提供可能な支援策について説明しましょう。
7.聴衆はどのようなタイプのプレゼンテーションに慣れているでしょうか?
様々なデータの提示、デモンストレーションの実施、個人的な話など、過去に実施した内容をもとに、どのような手法を用いれば聴衆の注意を引くか考えてみて下さい。聴衆に対して何か新しいことを行いたい場合は、聴衆を十分に満足させる方法を見つけてください。
8.プレゼンテーションの場に誰がいることが必要ですか?それはプレゼンターのあなたですか?
このことは皆さんのメッセージがどのように受け入れられるかに影響します。聴衆の無関心や敵意さえも克服する必要があるかもしれません。
9.プレゼンテーションの最中や終了後に起きたことは、プレゼンターや他の誰かが責任を持っているでしょうか?
必要に応じて、フィードバックや手渡す資料について、聴衆の管理者と相談することで、プレゼンテーションの内容が聴衆の目標と整合する様にしましょう。
最後に
上記に述べた内容が、すべてのプレゼンテーションに関連するとは言えません。また、その他に考慮すべき事項があります。ポイントは、皆さんが思い浮かべる質問のすべてに回答することではありません。聴衆の課題や目標に合わせて調整できるよう、皆さんのメッセージを伝達する文章に反映させることが必要です。
聴衆のニーズや関心を事前に読んで対処することによって、プレゼンテーションを準備し、実行するのと同様に、皆さんのマインドセットを調整することが可能となります。
上記内容に関する相談や問い合わせについては、問合せフォームにてご連絡ください。
デルタエッジコンサルタントでは、ワークスタイルに関するコンサルティングサービスやトレーニングを提供しております。興味や関心がございましたら、ぜひご連絡ください。